広告ガイドライン解説

整骨院のチラシ・ポスティング広告で違反になる表現|安全なテンプレ付き

著者: インフォサクセス(Infosuccess) 2026年8月7日 公開 読了 約17分
整骨院のチラシ広告のバナー。違反表現に赤ペンで校正が入ったチラシとNG・OKの印
⚠️ この記事を読むべき方

整骨院・接骨院でチラシやポスティングを実施している、または検討している方で、以下のいずれかに当てはまる方:

「デザイン会社に任せたら業界の常套句だらけになった」「初回半額のチラシを1年中まいている」「反応が取れる表現ほど規制的に危ない気がする」

チラシは最も厳格に判断される媒体です。自院サイトのような例外解釈がなく、紙として物理的に残るため証拠性も高い。しかも配布先の住民から保健所に通報されやすい経路でもあります。
本記事では、頻出する違反10パターン、価格表記のルール、そのまま使えるチラシ構成テンプレ3種、デザイン会社への指示書までを実務手順として解説します。

1. チラシが最も厳格に判断される3つの理由

チラシのリスクが高い3つの理由を示した図
図1: チラシが最も厳格に判断される3つの理由。

同じ内容でも、媒体によってリスクの大きさは変わります。チラシは全媒体の中で最もリスクが高いと考えてください。

理由1: 例外解釈の余地がない

媒体 広告該当性 根拠
自院ウェブサイト 原則該当せず ※例外多数 能動的に検索して訪れるため認知性が限定的
チラシ・ポスティング 明確に該当 不特定多数に一方的に配布する。典型的な広告

ウェブサイトについては「原則として広告に該当しない」という整理がありますが、チラシにはそうした議論の余地が一切ありません。誘引性も認知性も明白です。

理由2: 物理的に残る

ウェブなら修正すれば数分で消えます。しかしチラシは配布した瞬間に回収不能です。

媒体 修正の容易さ 証拠として残るか
ウェブサイト 数分で修正可能 キャッシュに一時的に残る程度
SNS投稿 削除可能 スクリーンショットで残る
チラシ 回収不能 現物がそのまま証拠になる

理由3: 通報経路として機能しやすい

ポスティングされたチラシは、興味のない住民の手にも届きます。ここが検索やSNSとの決定的な違いです。

⚠️ 通報される典型的な流れ
  1. ポスティングされたチラシを住民が受け取る
  2. 「必ず治る」「地域No.1」といった表現に違和感を持つ
  3. 近隣の同業他院、または医療関係者の目に留まる
  4. 保健所に相談・通報される

検索してくる人はその情報を求めているのに対し、ポスティングは求めていない人にも届く。これが通報リスクの差を生みます。

規制の全体像は、【2025年2月施行】柔整・あはき広告ガイドライン完全解説で解説しています。

2. 整骨院のチラシで頻出する違反10パターン

媒体別の修正しやすさを比較した図
図2: 媒体別の修正しやすさと証拠性。

業界のチラシを見ると、以下の10パターンが繰り返し登場します。1枚のチラシに5つ以上含まれていることも珍しくありません

2-1. キャッチコピーの違反(3パターン)

# ❌ NG表現 ✅ 修正例
1 その痛み、あきらめていませんか? (削除。他院で改善しなかった層への誘引に該当)
2 どこへ行っても治らなかった方へ (削除。ガイドラインの明示禁止例)
3 つらい痛みをすぐに解消! 捻挫・打撲・挫傷の施術に対応しています

2-2. 症状名・効果表現の違反(4パターン)

# ❌ NG表現 ✅ 修正例
4 肩こり・腰痛・頭痛・骨盤の歪み 骨折・脱臼・打撲・捻挫・挫傷
5 根本改善 / 完治 / 確実に良くなる (削除。効果保証)
6 痛みの原因を完全除去 患部の状態を確認したうえで施術を行います
7 1回でスッキリ! 施術後の経過には個人差があります

2-3. 信頼性訴求の違反(3パターン)

# ❌ NG表現 ✅ 修正例
8 地域No.1 / 口コミ★4.8 / 施術実績10万件 2016年開業 地域に密着した接骨院です
9 お客様の声「劇的に良くなりました!」 (削除。体験談は明示的に禁止)
10 経験20年のベテラン施術者が担当 柔道整復師2名が在籍しています
⚠️ ビフォーアフター写真も同様に危険

チラシで施術前後の姿勢比較写真を載せているケースがよく見られますが、効果を視覚的に保証する表現と判断されるリスクが高い類型です。
そもそも姿勢や骨盤の状態は業務範囲外なので、二重に問題があります。写真は院の外観・院内・スタッフに絞ってください。

使えない語と代替表現の一覧は、整骨院で使ってはいけない症状名・療法名一覧に100語まとめています。

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3. 価格表記のルール|キャンペーンの落とし穴

チラシの違反10パターンを示した図
図3: チラシで頻出する違反10パターンの内訳。

チラシで最も反応が取れるのは価格訴求です。同時に、最も違反しやすい領域でもあります。ここは広告規制と景品表示法の両方が関わります。

3-1. 割引表記の必須3要素

割引を表示する場合、次の3つを必ず併記してください。ひとつでも欠けると有利誤認に該当しえます

要素 内容 記載例
① 通常価格 割引前の実際の販売価格 通常6,000円
② 割引後価格 実際に支払う金額 初回980円
③ 適用期間 いつまで有効か 2026年9月30日まで
❌ NG ✅ OK
初回限定980円! 初回980円(通常6,000円 / 2026年9月30日まで)
今だけ半額 初回3,000円(通常6,000円 / ○月○日〜○月○日)
お試し価格 初回施術料 ○○円

3-2. 「二重価格表示」の落とし穴

景品表示法で問題になりやすいのが二重価格表示です。「通常6,000円」と書くには、実際にその価格で相当期間販売していた実績が必要です。

⚠️ 実在しない「通常価格」を書かない

一度も6,000円で施術したことがないのに「通常6,000円 → 初回980円」と書くと、有利誤認表示に該当します。
目安として、最近相当期間(おおむね8週間のうち過半)にわたってその価格で販売していた実績が求められます。実績がないなら、通常価格を書かず「初回施術料980円」とだけ記載してください。

3-3. 「常時キャンペーン」は虚偽広告

整骨院のチラシで最も多い問題がこれです。

状態 判定
期間を区切り、終了後は通常価格に戻す 問題なし
「今だけ」と書いたチラシを1年中まき続ける 虚偽広告 + 有利誤認
期限を書かずに「初回限定」とだけ書く 誤認誘引
✅ 運用しやすい書き方

期間管理が難しい場合は、そもそも割引を打ち出さず、通常価格だけを明記するのが最も安全です。
「初回施術料 3,000円 / 2回目以降 2,000円(いずれも税込)」
価格の安さではなく、明朗会計であること自体が信頼につながります

3-4. 保険関連の価格表記

❌ NG ✅ OK
各種保険取扱 医療保険療養費支給申請ができます(適用条件があります)
保険適用で1回500円! 適用条件を満たす場合、窓口負担は○円〜○円です
窓口負担0円 (削除、または条件を併記して正確に記載)

「各種保険取扱」はガイドラインで明示的に挙げられている禁止例です。業界で最も広く使われている表現ですが、そのまま使うことはできません。

4. チラシに掲載できる項目・できない項目

割引表記の必須3要素を示した図
図4: 割引表記に必須の3要素。

柔道整復師法第24条と厚生省告示第70号により、広告できる事項は限定列挙されています。この一覧が判断の基準になります。

4-1. 掲載できる項目

項目 記載例
施術者である旨・氏名 柔道整復師 ○○ ○○
施術所の名称 ○○接骨院
所在地・電話番号 ○○市○○町1-2-3 / TEL 000-000-0000
「ほねつぎ」「接骨」 ほねつぎ ○○接骨院
施術日・施術時間 月〜土 9:00-20:00 / 日祝休
予約に関する事項 予約優先制 / Web予約可
駐車設備 駐車場3台完備
出張施術の実施 出張施術いたします
各種保険に関する事項 ※表記方法に注意(第3章参照)
対応する傷病(5傷病) 骨折・脱臼・打撲・捻挫・挫傷
📚 「ほねつぎ」は堂々と使える

「ほねつぎ」「接骨」は告示で明示的に広告が認められている数少ない表現です。
「整体」「マッサージ」は使えませんが、これらは使えます。看板やチラシで積極的に使ってください。

4-2. 掲載できない項目

項目 理由
業務範囲外の症状名 肩こり・腰痛・頭痛・猫背・骨盤の歪み
効果・結果の約束 治る・改善・根本・完治
他院との比較 No.1・実績数・口コミ評価
施術者の経歴・技能 経験年数・出身校・受賞歴
施術方法(独自療法名) ○○式・メソッド・独自の手技
体験談・患者さんの声 明示的に禁止されている類型
別資格の業務名 整体・マッサージ・鍼灸・カイロ
ビフォーアフター写真 効果の視覚的保証

5. そのまま使えるチラシ構成テンプレ3種

キャンペーン表記の可否を示した図
図5: キャンペーン表記の判定基準。

掲載できる項目だけで構成したテンプレートです。○○を自院の情報に置き換えれば、そのまま使えます

⚠️ 使用上の注意

テンプレートは規制リスクを下げた構成ですが、適法性を保証するものではありません。記載内容が自院の実態と一致しているか(施術時間・スタッフ数・駐車場台数など)を必ず確認してください。判断に迷う場合は、印刷前に所轄保健所へ相談できます(無料)。

テンプレ1: 新規開業・移転のお知らせ型

✅ 構成案

【見出し】
○○市○○町に ほねつぎ ○○接骨院が開院しました

【対応内容】
骨折・脱臼・打撲・捻挫・挫傷の施術
スポーツ中や日常生活での急な負傷、交通事故後の打撲・捻挫にご相談ください

【施術体制】
柔道整復師2名が在籍
手技療法・運動療法・物理療法

【基本情報】
施術時間:月〜土 9:00-20:00(日祝休)
予約優先制 ・ 駐車場3台完備
医療保険療養費支給申請ができます(適用条件があります)

【アクセス】
○○市○○町1-2-3(○○駅から徒歩5分/○○の向かい)
TEL 000-000-0000

テンプレ2: 交通事故対応の告知型

✅ 構成案

【見出し】
交通事故後の打撲・捻挫の施術に対応しています

【対応内容】
頸椎捻挫(いわゆるむちうち)・腰部捻挫・打撲
自賠責保険の適用条件については窓口でご説明します

【手続きの流れ】
① 事故発生・警察へ届出
② 医療機関を受診
③ 保険会社へ当院を利用する旨を連絡
④ 当院で施術

【基本情報】
施術時間:月〜土 9:00-20:00(日祝休)
予約優先制 ・ 駐車場3台完備
交通事故に関するご相談を承ります

【連絡先】
○○接骨院 ○○市○○町1-2-3 / TEL 000-000-0000

交通事故対応の広告表現は、整骨院の交通事故対応で違反にならない広告表現で詳しく解説しています。

テンプレ3: 地域密着・基本情報型

✅ 構成案

【見出し】
ほねつぎ ○○接骨院
2016年開業 ・ ○○市○○町

【対応する傷病】
骨折 ・ 脱臼 ・ 打撲 ・ 捻挫 ・ 挫傷
※骨折・脱臼は応急手当を除き医師の同意が必要です

【施術内容】
整復法 ・ 固定法 ・ 後療法(手技療法/運動療法/物理療法)

【料金】
初回施術料 3,000円 / 2回目以降 2,000円(いずれも税込)
医療保険療養費支給申請ができます(適用条件があります)

【基本情報】
月〜金 9:00-20:00 / 土 9:00-17:00 / 日祝休
予約優先制 ・ 駐車場3台 ・ ○○駅から徒歩5分

【連絡先】
TEL 000-000-0000 / ○○市○○町1-2-3

📚 情報量の多さが差別化になる

効果や実績を訴求できないぶん、基本情報の充実度で勝負するのが柔整のチラシの正解です。
施術時間・駐車場・アクセス・料金・予約方法が明確に書かれたチラシは、それだけで「ちゃんとした院」に見えます。多くの院がキャッチコピーに紙面を使い、基本情報を小さくしているので、そこが逆に差別化になります。

6. デザイン会社に渡す指示書

掲載できる項目一覧を示した図
図6: チラシに掲載できる項目。

整骨院向けのチラシ制作会社は、業界の慣習的な表現をテンプレートとして持っています。何も言わなければ、そのまま出てきます。

発注時に伝える5条件

# 条件 伝え方
1 ガイドライン準拠 2025年2月公布のあはき・柔整広告ガイドラインに準拠した表現でお願いします
2 症状名の限定 症状名は骨折・脱臼・打撲・捻挫・挫傷に限定してください。肩こり・腰痛等は使用しないでください
3 体験談の不掲載 お客様の声・体験談・ビフォーアフター写真は掲載しないでください
4 比較表現の禁止 No.1・実績数・口コミ評価・経験年数は使用しないでください
5 入稿前チェック 印刷入稿前に当院で表現を確認する工程を必ず入れてください
✅ 発注書に入れる一文

口頭だけでなく、見積書や発注書に条件として明記してください。

「本チラシの制作にあたっては、柔道整復師法第24条および2025年2月公布の『あはき・柔整広告ガイドライン』に準拠した表現を用いること。体験談、比較優良表現、業務範囲外の症状名、施術前後の比較写真は使用しないこと。印刷入稿前に発注者による表現確認の工程を設けること。」

制作会社の提案でよくある危険な内容

提案 リスク
「キャッチは『その痛み、あきらめていませんか』が鉄板です」 誇大広告。他院で改善しなかった層への誘引
「お客様の声を3件入れると反応が上がります」 体験談は明示的に禁止されている類型
「初回半額のバナーを大きく出しましょう」 通常価格と期限の未記載なら有利誤認
「肩こり・腰痛のイラストで訴求しましょう」 業務範囲外の症状訴求
「口コミ評価をロゴの横に配置します」 比較優良広告
⚠️ 責任は制作会社ではなく開設者にある

制作会社が作ったチラシでも、行政に対する広告責任は施術所の開設者が負います
「制作会社が勝手に入れた」は通用しません。入稿前チェックの工程は、院長自身を守るための仕組みです。

7. ポスティングの実務|配布ルールとトラブル回避

掲載できない項目一覧を示した図
図7: チラシに掲載できない項目。

表現の問題とは別に、配布方法そのものでトラブルになるケースがあります。

7-1. 配布してはいけない場所

場所 リスク
「チラシお断り」の掲示がある住宅 意思表示を無視すると住居侵入罪に問われる可能性
オートロックマンションの内部 管理会社の許可なく立ち入ると建造物侵入
郵便受け以外(ドアノブ・車のワイパー) クレームの原因になりやすい
医療機関の敷地内・近接 トラブルの元。通報経路にもなる
⚠️ 「チラシお断り」は必ず守る

掲示があるにもかかわらず投函を続けると、住民から直接クレームが入り、そこから保健所への通報につながるケースがあります。
配布業者に委託する場合も、この点を必ず条件として伝えてください。業者の行為であっても、苦情は院に来ます。

7-2. 配布業者に委託する場合の確認事項

確認項目 理由
「チラシお断り」宅の除外 クレームの最大要因
配布エリアの指定 商圏外に配っても意味がない
配布報告の有無 実施の証跡。反響分析にも使う
配布時間帯 早朝・深夜の投函は苦情になりやすい
苦情時の対応窓口 院に直接来るのか、業者が受けるのか

7-3. 反響を測る

チラシは費用がかかるため、効果測定を必ず行ってください。方法は簡単です。

  1. 専用の電話番号または合言葉を用意する — 「チラシを見た」と伝えてもらう
  2. 受付で初診時に来院経路を聞く — チラシ / 検索 / 紹介 / 通りがかり
  3. 配布日と来院日を照合する — 配布後1〜2週間が反響のピーク
📚 反響率の目安

ポスティングの反響率は業種を問わず0.01〜0.3%程度が一般的な水準です。1万枚配って1〜30件の問い合わせという計算になります。
規制で訴求が制限される柔整では、この数字はさらに低くなる傾向があります。チラシ単体で採算を取ろうとせず、GBPやホームページとの併用を前提に設計してください。

8. よくある質問FAQ

制作会社への発注条件5つを示した図
図8: デザイン会社に伝える5つの条件。

Q1. すでに違反表現のあるチラシを印刷済みです。配ってもいいですか?

配布を止めることを強く推奨します。配布した時点で回収不能になり、指摘を受けた場合の対応が困難になります。印刷費が無駄になるのは痛手ですが、行政指導を受けて刷り直すコストと比べれば小さい損失です。どうしても使いたい場合は、該当箇所にシールを貼って隠す方法もありますが、枚数が多いと現実的ではありません。

Q2. 新聞折込とポスティングで、規制の扱いは変わりますか?

変わりません。どちらも不特定多数への一方的な配布であり、広告に該当します。ただしポスティングの方が、興味のない住民の手にも確実に届くぶん、通報リスクは高くなります。

Q3. 「ほねつぎ」と書くと古い印象になりませんか?

そう感じる方もいますが、告示で明示的に認められている数少ない表現という点で価値があります。「整体」「マッサージ」が使えない以上、業種を伝える手段は限られます。「ほねつぎ ○○接骨院」のように併記すれば、古さは中和できます。

Q4. イラストや写真にも規制はありますか?

あります。文字だけでなく、図・イラスト・写真も広告の一部です。施術前後の姿勢比較イラスト、痛みを表す放射状のマーク付きの肩や腰のイラストは、業務範囲外の症状訴求と判断されるリスクがあります。使うなら、院の外観・院内・スタッフ・地図に絞ってください。

Q5. QRコードでホームページに誘導する場合、サイト側も規制対象になりますか?

はい。チラシからの誘導先は、広告からの誘導先として広告に該当します。「自院サイトは原則として広告に該当しない」という整理は、この場合当てはまりません。チラシにURLやQRコードを載せるなら、サイト側も同じ基準で点検してください。詳しくは整骨院のホームページ制作ガイドで解説しています。

Q6. 反応が取れる表現ほど規制に引っかかります。どうすればいいですか?

発想を変えてください。柔整のチラシで勝負すべきは訴求力ではなく情報の充実度です。施術時間・駐車場・料金・アクセス・予約方法が明確に書かれたチラシは、それ自体が信頼の証明になります。多くの院がキャッチコピーに紙面を割いて基本情報を小さくしているため、そこが逆に差別化ポイントになります。

Q7. チラシの保存義務はありますか?

法令上の保存義務はありませんが、実務上は必ず保管してください。配布日・枚数・エリアとセットで残しておくと、指摘を受けた際に「いつ、どの版を配ったか」を説明できます。デザインデータと印刷物の両方を残すのが理想です。

Q8. 割引をやめると集客できないのでは?

短期的な反応は落ちる可能性があります。ただし、割引で来た患者さんは価格で離れます。整骨院の場合、急性外傷で来院する人は「近い」「今日行ける」「駐車場がある」で選ぶ傾向が強く、価格の優先度は必ずしも高くありません。割引を打ち出すより、アクセスと施術時間を明確に伝える方が、結果的に定着率の高い患者さんにつながります。

9. まとめ|チラシは「情報」に徹する

チラシ制作のアクションを示した図
図9: チラシ制作のアクションを段階別に整理。

整骨院のチラシ制作でつまずく最大の原因は、他業種の販促手法をそのまま持ち込むことです。強いキャッチコピー、体験談、実績数字、割引訴求——これらは他業種では定石ですが、この業界では全部使えません。

だからこそ、情報の充実度で勝負するという方針転換が必要です。何ができて、いつ行けて、いくらで、どこにあるのか。これを明確に伝えるチラシは、それだけで信頼を獲得します。

これから作る場合

  1. 掲載できる項目リストから構成を組む:第4章の一覧を出発点にする
  2. 発注書に条件を明記する:ガイドライン準拠・体験談不掲載・比較表現禁止
  3. 入稿前チェック工程を入れる:印刷してからでは戻せない

既存のチラシがある場合

  1. 配布を止めて内容を確認する:第2章の10パターンに照らす
  2. 体験談・ビフォーアフター・No.1表記を確認:該当すれば配布中止を検討
  3. 価格表記に通常価格と期限があるか確認:なければ有利誤認のリスク

今後の運用

  1. 配布記録を残す:日付・枚数・エリア・使用した版
  2. 反響を測る:受付で来院経路を聞き、配布日と照合する
  3. 「チラシお断り」を守る:業者委託時も条件として伝える

チラシは印刷した瞬間から修正できません。刷る前の30分の確認が、刷り直しの数万円と行政指導のリスクを防ぎます。第2章の10パターンと第4章の掲載可否リストを、入稿前に必ず一度通してください。

入稿前チェックを、3分で自動化しませんか?

チラシは刷ってしまうと回収できません。刷り直しのコストは表現の見落とし1件で発生します。
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