広告ガイドライン解説

整骨院で使ってはいけない症状名・療法名一覧|安全な言い換え表現100選

著者: インフォサクセス(Infosuccess) 2026年8月4日 公開 2026年8月5日 更新 読了 約31分
整骨院のNG表現とOK表現を対比した図。肩こり・頭痛・自律神経失調症・骨盤矯正がNG、捻挫・打撲・挫傷・骨折・脱臼がOK
⚠️ この記事を読むべき方

整骨院・接骨院の経営者で、以下のいずれかに当てはまる方:

「肩こり・腰痛と書けないなら、何と書けばいいのか分からない」「メニュー名をどう直せばいいか具体例が欲しい」「業務範囲という言葉は聞くが、どこまでがセーフか曖昧」

広告ガイドラインの解説記事は「これはNG」で終わっているものがほとんどです。しかし院長が本当に困るのは、NGを消したあとの空欄に何を書くかです。
本記事では、柔道整復師の業務範囲を法令から整理したうえで、そのまま差し替えられる言い換え表現100選を、媒体別・シーン別に掲載します。

1. 柔道整復師の業務範囲とは|法律が認める5傷病

柔道整復師の業務範囲である5傷病を示した図
図1: 柔道整復師の業務範囲。法律で認められるのは5傷病のみ。

広告表現の話をする前に、大前提を確認します。柔道整復師が業として施術できる範囲は、法律で明確に限定されています。この範囲を理解しないまま表現だけを直そうとすると、必ずどこかで判断がぶれます。

柔道整復師が施術できる5つの傷病

柔道整復師の業務範囲は、以下の5つです。これを一般に「5傷病」と呼びます。

傷病名 内容 保険取扱
骨折 骨の連続性が断たれた状態 応急手当を除き医師の同意が必要
脱臼 関節を構成する骨が正常位置から外れた状態 応急手当を除き医師の同意が必要
打撲 外力による軟部組織の損傷 医師の同意なく施術可
捻挫 関節に外力が加わり靱帯等が損傷した状態 医師の同意なく施術可
挫傷 筋・腱が急激な力で損傷した状態(肉ばなれ等) 医師の同意なく施術可
⚠️ ここが最大のポイント

この5傷病は、すべて「急性・亜急性の外傷」です。つまり「いつ・どこで・どうやって負傷したか」という原因となる出来事が特定できる怪我が対象です。日常生活の蓄積によって生じる慢性的な不調は、そもそも柔道整復師の業務範囲に含まれません。

「急性・亜急性の外傷」という判断軸

実務でよく使われる判断軸が、この「原因の特定可能性」です。

判断 特徴
業務範囲内 負傷の原因・日時が特定できる 「昨日、階段を踏み外して足首をひねった」
「一昨日、重い荷物を持ち上げたときに腰に力が入った」
業務範囲外 原因が特定できず、慢性的に続いている 「なんとなく肩が重い」
「デスクワークで慢性的に腰が痛い」

この違いは、施術の可否だけでなく広告表現の可否にそのまま直結します。原因を特定できない慢性的な不調を訴求する表現は、業務範囲外の広告と判断されます。

📚 一次情報の出典

柔道整復師の業務範囲は、柔道整復師法および関連する厚生労働省通知に基づきます。療養費の支給対象については「柔道整復師の施術に係る療養費の支給基準」で「急性又は亜急性の外傷性の骨折、脱臼、打撲及び捻挫」と明示されています。

「自費なら何をやってもいい」という誤解

現場でよく聞くのが「保険を使わない自費メニューなら、業務範囲を気にしなくていいのでは」という考え方です。これは広告の観点では成り立ちません

整理すると、以下の2つは別の問題です。

論点 ルール
施術の可否 医業類似行為として、自費であれば実施できる領域が存在する
広告の可否 柔道整復師法第24条は「施術所の広告」全体を規制しており、保険/自費の区別で緩和されない

つまり、実際に施術できるかどうかと、それを広告に書けるかどうかは別問題です。自費メニューであっても、業務範囲外の症状名を掲げて集客する広告は、規制の対象になります。

「亜急性」という語の正しい理解

療養費の支給基準には「急性又は亜急性の外傷性の」という文言があります。この「亜急性」という語が、業界で長年、拡大解釈されてきました。

解釈 内容 妥当性
誤った解釈 「亜急性=慢性の手前」だから、少し前から続いている肩こり・腰痛も含まれる 成り立たない
正しい解釈 「亜急性=外力が繰り返し加わったことによる外傷」。原因となる動作・出来事は特定できる 厚労省通知の趣旨に整合

つまり亜急性であっても、「外傷性」であること、すなわち原因となる外力が特定できることが前提です。日常生活の蓄積による慢性的な不調は、亜急性という語を使っても業務範囲には入りません。

具体例で比較すると分かりやすくなります。

患者さんの訴え 判定 理由
「昨日の練習でジャンプの着地に失敗して足首をひねった」 業務範囲内 急性の捻挫。原因が明確
「一昨日から続く投球動作の反復で肩に痛みが出た」 業務範囲内の可能性 亜急性の外傷。反復する外力が特定できる
「半年くらい前からなんとなく肩が重い」 業務範囲外 外力が特定できない慢性症状
「デスクワークが続くと腰が痛くなる」 業務範囲外 同上

院長がつまずきやすい3つの誤解

この章の内容について、現場で繰り返し出てくる誤解を先に潰しておきます。

誤解1: 「実際に施術しているのだから広告に書ける」

施術の可否と広告の可否は別のルールで決まります。広告できる事項は柔道整復師法第24条と厚生省告示第70号で限定列挙されており、「実際にやっているかどうか」は判断基準に含まれません。むしろ、業務範囲外の施術を広告することは、二重にリスクを高めます。

誤解2: 「他院も書いているから大丈夫」

業界全体で常態化していることは、適法性の根拠になりません。2025年2月のガイドライン制定は、まさにこの常態化を是正する目的で行われました。「みんな書いている」状態は、行政から見れば「業界全体が指導対象」という意味です。実際、ガイドライン公布後は自治体の相談窓口整備が進んでいます。

誤解3: 「注意書きを添えれば回避できる」

「※効果には個人差があります」という但し書きを添えれば大丈夫、という考え方も見られます。しかし業務範囲外の症状名については、但し書きの有無に関わらず、症状名を掲げること自体が問題になります。但し書きが有効なのは効果表現の一部に限られ、業務範囲の問題は解決しません。

💡 いま自院のホームページのメニュー欄を開いてみてください。「肩こり」「猫背」「骨盤矯正」といった語が並んでいませんか。多くの院で、自費メニュー欄が最も違反件数の多い箇所になっています。

2. なぜ業務範囲を外れると広告違反になるのか

違反時の処分が3段階で進むことを示すフロー図
図2: 広告規制違反の処分プロセス。行政指導から段階的に進む。

「業務範囲外の症状名を書くと違反」というルールには、明確な法的根拠があります。感覚論ではありません。

根拠1: 柔道整復師法第24条(広告の制限)

柔道整復師法第24条は、施術所について広告できる事項を限定列挙しています。列挙されているのは、おおむね次のような事項です。

重要なのは、この列挙に「対応できる症状」は含まれていないという点です。つまり、業務範囲内の症状名であっても、広告できる事項として指定されていない限り、原則として掲載できません。ましてや業務範囲外の症状名は、二重の意味で規制対象になります。

根拠2: 厚生省告示第70号(広告し得る事項)

第24条第1項第4号を受けて、平成11年3月29日の厚生省告示第70号が、追加で広告できる事項を定めています。代表的なものは次のとおりです。

広告できる事項 具体例
「ほねつぎ」または「接骨」 看板・HPに「ほねつぎ」と表示
施術日・施術時間 「月〜金 9:00-19:00」
予約に関する事項 「予約制」「予約優先」
出張施術の実施 「出張施術いたします」
駐車設備に関する事項 「駐車場3台」
各種保険取扱に関する事項 ※表記方法に注意(後述)

この告示を読むと分かるのは、広告できるのは「施術所という場所の基本情報」に限られているということです。「何が良くなるか」「どんな技術か」は、そもそも想定されていません。

根拠3: 2025年2月新ガイドライン

2025年2月18日に公布された「あはき・柔整広告ガイドライン」は、上記の法令解釈を具体化し、虚偽広告・誇大広告・比較優良広告の各類型を明文化しました。業務範囲外の症状訴求は、このうち誇大広告(施術効果について誤認させる広告)に該当しうると整理されています。

⚠️ 罰則の重さ

柔道整復師法第24条に違反した場合、同法第30条第5号により30万円以下の罰金が定められています。あはき法についても第9条第1項で同様の罰則があります。実務上は所轄保健所からの行政指導が先行しますが、2025年2月以降、指導の判断基準が明確化されたことで対応を求められる事例が増えています。

「婉曲に書けばセーフ」は成り立たない

ここで多くの院が誤解するのが、「断言しなければいい」という考え方です。

表現 判定 理由
肩こりが治ります NG 業務範囲外 + 効果断言
肩こりが改善します NG 業務範囲外 + 効果断言
肩こりでお悩みの方へ NG 断言はないが、業務範囲外症状で誘引している
肩こりに対応しています NG 同上。業務範囲外への対応を示唆
肩こり NG 単語単独でも、メニュー欄に置けば対応可能の示唆

効果を断言していなくても、業務範囲外の症状名を掲げること自体が誘引となるため、婉曲表現では回避できません。ここが「効果表現の問題」と「業務範囲の問題」の決定的な違いです。

より詳しい規制の全体像は、【2025年2月施行】柔整・あはき広告ガイドライン完全解説で解説しています。

3. 業務範囲外になる症状名リスト|使えない30語

業務範囲外の症状名を4カテゴリに分類した図
図3: 業務範囲外となる症状名を4カテゴリ30語に整理。

ここからは実務です。広告に掲載すると業務範囲外と判断されうる症状名を、カテゴリ別に整理します。

3-1. 慢性的な痛み・こり系(10語)

NG表現 判定理由
肩こり 原因が特定できない慢性症状。5傷病に該当しない
腰痛 症状名であり傷病名ではない。慢性を含むため業務範囲外
頭痛 内科的要因を含み、柔整の業務範囲外
首の痛み 原因不特定の場合、業務範囲外
膝の痛み 変形性関節症等を含み、業務範囲外
関節痛 疾患由来を含む症状名
神経痛 医学的診断を要する症状名
坐骨神経痛 診断名であり、柔整が扱える傷病名ではない
背中の張り 原因不特定の慢性症状
慢性疲労 そもそも外傷ではない

3-2. 姿勢・骨格系(8語)

NG表現 判定理由
猫背 姿勢の状態であり外傷ではない
姿勢矯正 業務範囲外 + 効果保証を含む
骨盤の歪み 医学的に定義が曖昧。業務範囲外
骨盤矯正 業務範囲外 + 効果保証
O脚・X脚 骨格形態であり外傷ではない
ストレートネック 画像診断を要する状態。柔整の判断範囲外
体の歪み 定義が曖昧で、誤認を招く表現
左右差の改善 業務範囲外 + 効果保証

3-3. 内科・神経系(6語)

NG表現 判定理由
自律神経 医療領域。柔整の業務範囲外
自律神経失調 診断名。使用不可
手足のしびれ 神経学的評価を要する症状
冷え性 体質であり外傷ではない
不眠 医療領域
めまい 医療領域。重篤疾患の可能性あり

3-4. 美容・体型系(6語)

NG表現 判定理由
ダイエット 業務範囲外。景表法リスクも併存
痩身 業務範囲外
むくみ 循環器要因を含み業務範囲外
小顔 美容領域。業務範囲外
美容整体 業務範囲外 + 別業種用語
アンチエイジング 業務範囲外 + 効果誇張
⚠️ 「ぎっくり腰」の扱いに注意

「ぎっくり腰」は日常語であり、単独では業務範囲外の症状名と判断されます。ただし、医学的には急性腰部捻挫に該当するケースが多く、「急性腰部捻挫」という傷病名で記載すれば業務範囲内になります。同様に「寝違え」も「頸部捻挫」と記載するのが正確です。
ここが本記事で最も実用性の高いポイントです。日常語を傷病名に翻訳するという発想を持つと、書けることが一気に増えます。

4. 業務範囲外になる療法名・技術名リスト|使えない25語

使えない療法名を3分類した図
図4: 療法名・技術名のNGパターンを3分類。

症状名と並んでリスクが高いのが、療法名・技術名です。柔道整復師法第24条第2項は、広告できる事項について広告する場合でも「施術方法」「技能」「経歴」に及んではならないと定めています。

4-1. 独自療法名(8語)

NG表現 判定理由
○○式療法 施術方法の広告に該当
○○メソッド 同上
○○整体法 施術方法 + 別業種用語
独自の手技 施術方法 + 比較優良の示唆
当院オリジナル施術 同上
特殊技術 施術方法 + 誇大
痛くない○○法 施術方法 + 効果保証
秘伝の技 施術方法 + 誇大

4-2. 別業種・別資格の用語(9語)

柔道整復師の単独施術所が、他資格の業務名を掲げることは、あはき法や医師法との関係で問題になります

NG表現 判定理由
マッサージ あん摩マッサージ指圧師の業務。別資格が必要
あん摩 同上
指圧 同上
鍼・灸 はり師・きゅう師の業務。別資格が必要
整体 民間資格の業務名。柔整の正式業務名ではない
カイロプラクティック 同上
リハビリ 医療機関で用いる用語。誤認を招く
治療 医療行為を示唆。施術所では使用不可
診察・診断 医師の業務。使用不可

4-3. 経歴・技能に関する表現(8語)

NG表現 判定理由
○○大学病院で研修 経歴広告。第24条第2項違反
海外で技術を習得 経歴広告
○○年の経験 経歴広告(施術者個人の経験年数)
ベテラン施術者在籍 経歴 + 比較優良
第一人者 比較優良広告
プロスポーツ選手も担当 経歴 + 比較優良
技術セミナー講師 技能に関する広告
認定上級資格保持 団体実在性・客観性次第で誇大に該当
📚 「○○年」の使い分け

混同されやすいのですが、「施術者の経験年数」はNG、「施術所の開業年数」は事実情報として記載可能と整理されています。
NG例: 「経験20年の柔道整復師が施術」
OK例: 「地域に密着して20年」「2006年開業」

あなたの院、何件の違反表現がありますか?

本記事のリストと照らすだけでも、多くの院で複数の該当箇所が見つかります。
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5. 安全な言い換え表現100選

言い換え表現100選のカテゴリ別内訳を示す横棒グラフ
図5: 言い換え表現100選のカテゴリ別内訳。

ここからが本題です。NGを消したあとに何を書くか。そのまま差し替えられる形で100件を掲載します。

⚠️ 使用上の注意

代替案は「より安全側の表現」であり、絶対的な適法性を保証するものではありません。特にグレーゾーンの表現は、最終的に所轄保健所の判断に委ねられます。判断に迷う場合は、事前に所轄保健所へ相談してください(相談は無料です)。

5-1. 症状名の言い換え(30語)

基本の考え方は3つです。①日常語を傷病名に翻訳する ②症状名を消して負傷の状況で書く ③効果ではなく対応内容を書く

NG表現 OK代替案 考え方
肩こり 肩の打撲・捻挫の施術に対応 業務範囲内の傷病名に置換
肩こりでお悩みの方へ 肩を強くぶつけた・ひねった方へ 負傷の状況で表現
腰痛 急性腰部捻挫の施術 傷病名に翻訳
ぎっくり腰を治す ぎっくり腰(急性腰部捻挫)の応急対応 傷病名を併記し「治す」を削除
寝違え 頸部捻挫の施術 傷病名に翻訳
首の痛み 頸部の打撲・捻挫 傷病名に翻訳
膝の痛み 膝の捻挫・打撲 傷病名に翻訳
足首の痛み 足関節捻挫 傷病名に翻訳
肉離れが治る 挫傷(肉ばなれ)の施術 傷病名 + 効果断言削除
突き指 指の捻挫・脱臼 傷病名に翻訳
スポーツでのケガ全般 スポーツ中の打撲・捻挫・挫傷 業務範囲を明示
交通事故治療 交通事故後の打撲・捻挫の施術 「治療」削除 + 業務範囲明示
むちうち治療 頸椎捻挫(いわゆるむちうち)の施術 傷病名併記 + 「治療」削除
頭痛 (削除推奨) 業務範囲外。代替不可
関節痛 関節部の捻挫・打撲 傷病名に翻訳
神経痛 (削除推奨) 診断名。使用不可
坐骨神経痛 (削除推奨) 診断名。使用不可
手足のしびれ (削除推奨) 業務範囲外
猫背 (削除推奨) 業務範囲外
猫背矯正 施術後の運動指導 指導内容として表現
姿勢矯正 姿勢に関する運動指導 効果保証を外し指導と明示
骨盤の歪み 骨盤周辺の筋肉のバランス 筋肉表現に置換
骨盤矯正 骨盤周辺への手技療法 法定施術行為名に置換
O脚改善 (削除推奨) 業務範囲外 + 効果保証
自律神経を整える (削除推奨) 業務範囲外
慢性疲労 (削除推奨) 業務範囲外
むくみ (削除推奨) 業務範囲外
ダイエット (削除推奨) 業務範囲外
美容整体 (削除推奨) 業務範囲外 + 別業種用語
肩こり・腰痛・頭痛・関節痛に対応 捻挫・打撲・挫傷の施術に対応 症状リスト全体を業務範囲に差し替え
✅ 差し替えのコツ

「肩こり」を消すと集客できなくなると不安になる院長は多いです。しかし実務では、「どんな症状か」ではなく「どんな場面で来院するか」で書くと、規制を回避しつつ訴求力を保てます。
例:「デスクワークで肩がこる方へ」→「重い荷物を持ち上げて肩をひねった方へ」

5-2. 効果・断言表現の言い換え(25語)

効果表現の原則は、①断言しない ②主語を施術所ではなく利用者にする ③結果ではなくプロセスを書くの3つです。

NG表現 OK代替案 考え方
治ります 施術を行います 効果→行為に置換
治療します 施術します 医療用語→施術用語
完治します (削除推奨) 効果保証
根本改善 (削除推奨) 効果保証
改善します 施術後の状態は個人差があります 断言→個人差の明示
痛みがなくなります (削除推奨) 効果保証
効果があります (削除推奨) 効果断言
よく効きます (削除推奨) 効果断言
即効性があります 施術直後から実感される方もいらっしゃいます 断言→可能性表現
その場で楽になります 施術当日の経過は個人差があります 断言→個人差の明示
100%改善 (削除推奨) 効果保証
必ず良くなります (削除推奨) 効果保証
絶対に○○ (削除推奨) 効果保証
驚きの効果 (削除推奨) 誇大広告
奇跡の施術 (削除推奨) 誇大広告
魔法のような (削除推奨) 誇大広告
再発しません 再発予防のための運動指導も行っています 断言→指導内容
どこへ行っても治らなかった方へ (削除推奨) 誇大 + 他院比較
何とかします (削除推奨) 誇大広告
どんな方でも○○ (削除推奨) 誇大広告
30分でスッキリ 施術時間はおよそ30分です 効果→事実情報
痛くない施術 施術内容は事前にご説明します 効果保証→説明姿勢
お客様の声「治りました」 施術の流れのご紹介 体験談→プロセス説明
満足度98% (削除推奨) 効果誇張 + 根拠不明
症状を改善に導きます 施術と併せて日常動作の助言を行います 効果→提供内容

5-3. 療法名・技術名の言い換え(20語)

原則は「法定の施術行為名を使う」ことです。柔道整復の施術は、大きく整復法・固定法・後療法(手技・運動・物理療法)に分類されます。この語彙に置き換えれば、施術方法の広告に当たるリスクを下げられます。

NG表現 OK代替案 考え方
○○式療法 手技療法 法定施術行為名に置換
○○メソッド 後療法(手技療法) 同上
独自の手技 手技療法 「独自」を削除
当院オリジナル施術 柔道整復施術 正式名称に置換
特殊技術 (削除推奨) 技能広告 + 誇大
秘伝の技 (削除推奨) 誇大広告
整体 柔道整復施術 正式名称に置換
整体コース 手技療法コース 法定施術行為名に置換
マッサージ 手技療法 別資格用語→自院の業務範囲
全身マッサージ 全身の手技療法 同上
指圧 手技療法 別資格用語を回避
カイロプラクティック 柔道整復施術 民間資格用語を回避
リハビリ 施術後の運動指導 医療機関用語を回避
リハビリメニュー 運動療法 法定施術行為名に置換
電気治療 電気療法(物理療法) 「治療」を回避
温熱治療 温熱療法(物理療法) 同上
超音波治療 超音波療法 同上
最新機器を導入 物理療法機器を使用しています 優位性訴求を削除
診察します 施術前に状態を確認します 医師の業務用語を回避
検査・診断 施術前の状態確認 同上
📚 使える施術行為名の一覧

以下は法定の施術分類に基づく用語であり、比較的安全に使用できます。
整復法 / 固定法 / 後療法 / 手技療法 / 運動療法 / 物理療法 / 温熱療法 / 電気療法 / 超音波療法 / 冷却法
ただし、これらに「独自の」「特殊な」等の修飾語を付けると、再び技能広告になる点に注意してください。

5-4. 比較・実績表現の言い換え(15語)

比較優良広告は、事実であっても禁止されるのが特徴です。「実際に1位だったのだから問題ない」という理屈は通りません。

NG表現 OK代替案 考え方
地域No.1 地域に密着して○○年 比較→事実情報
口コミ1位 (削除推奨) 比較優良広告
評価4.8の実績 (削除推奨) 比較優良広告
県内唯一の○○ ○○に対応しています 比較→事実情報
当院だけの (削除推奨) 比較優良広告
業界トップクラス (削除推奨) 比較優良広告
他院より優れた (削除推奨) 比較優良広告
第一人者 (削除推奨) 比較優良広告
テレビで紹介されました (削除推奨) 比較優良広告
著名人も来院 (削除推奨) 比較優良広告
施術実績10万件 (削除推奨または慎重に判断) 優位性訴求と判断されうる
経験20年の施術者 柔道整復師○名在籍 経歴→事実情報
ベテラン揃い 柔道整復師資格保有者が施術します 経歴→資格の事実
創業以来の信頼 ○○年開業 抽象評価→事実情報
選ばれ続けて10年 2016年開業 比較示唆→事実情報

5-5. 保険・料金・営業表現の言い換え(10語)

保険関連の表記は、業界で長年使われてきた表現ほど危険です。「各種保険取扱」は明示的な禁止例として挙げられています

NG表現 OK代替案 考え方
各種保険取扱 医療保険療養費支給申請ができます(条件あり) 正確な制度名に置換
健康保険取扱 (削除し、業務範囲を明示) 明示禁止例
保険が使えます 骨折・脱臼・打撲・捻挫・挫傷が療養費支給の対象です 適用条件を明示
自賠責保険適用 交通事故による打撲・捻挫の施術に対応しています 業務範囲を明示
窓口負担0円 (条件を併記して正確に記載) 誤認誘引の回避
今だけキャンペーン ○月○日までのご案内 期間を明示
初回半額 初回○○円(通常○○円 / ○月末まで) 通常価格と期限を明示
年中無休 年末年始のみ休診 実態に即した事実情報
24時間対応 平日は夜21時まで施術可能 実態に即した事実情報
交通事故相談無料 交通事故に関するご相談を承ります 誤認誘引の回避

保険適用の範囲や療養費制度そのものについては、別記事で詳しく扱う予定です。交通事故対応の広告表現については、整骨院の交通事故対応で違反にならない広告表現を参照してください。

6. 媒体別の書き換え実例|GBP・HP・SNS・院内POP

媒体別の広告該当性を示した図
図6: 媒体ごとの広告該当性。自院サイト以外は規制対象。

言い換えリストがあっても、実際の文章にどう落とすかは別のスキルです。ここでは媒体別のビフォーアフターを示します。

6-1. Googleビジネスプロフィールのビジネス説明文

❌ Before(違反例)

「肩こり・腰痛でお悩みの方へ。当院独自の○○式骨盤矯正で、根本改善を目指します。経験20年のベテラン施術者が担当。地域No.1の口コミ評価をいただいております。各種保険取扱、年中無休。」

✅ After(修正例)

「○○市の接骨院です。骨折・脱臼・打撲・捻挫・挫傷の施術に対応しています。スポーツ中や日常生活での急な負傷、交通事故後の打撲・捻挫についてもご相談ください。柔道整復師3名が在籍し、手技療法・運動療法・物理療法を組み合わせて施術を行います。医療保険療養費の支給申請ができます(適用条件あり)。予約優先制。駐車場3台。年末年始のみ休診。」

修正のポイントは4つです。

  1. 症状名を傷病名に差し替える — 「肩こり・腰痛」→「骨折・脱臼・打撲・捻挫・挫傷」
  2. 療法名を法定の施術行為名にする — 「○○式骨盤矯正」→「手技療法・運動療法・物理療法」
  3. 経歴・比較を事実情報にする — 「経験20年のベテラン」「地域No.1」→「柔道整復師3名が在籍」
  4. 告示で認められた事項を積極的に書く — 予約制・駐車設備・施術時間は堂々と書ける

GBPの運用方法全般については、整骨院のGoogleビジネスプロフィール完全攻略で解説しています。

6-2. ホームページの施術メニュー欄

❌ Before ✅ After
肩こり改善コース 5,500円 手技療法(肩部) 5,500円
骨盤矯正 6,600円 骨盤周辺への手技療法 6,600円
猫背矯正プログラム 8,800円 姿勢に関する運動指導 8,800円
全身マッサージ60分 7,700円 全身の手技療法60分 7,700円
交通事故治療 保険適用 交通事故後の打撲・捻挫の施術
📚 メニュー名は「行為」で書く

メニュー名を考えるときの原則は「何が良くなるか」ではなく「何をするか」で書くです。「肩こり改善」は結果を約束していますが、「手技療法(肩部)」は行為を説明しているだけです。この違いが、規制上の判定を分けます。

6-3. Instagram・SNS投稿

SNSの公開投稿は明確に広告に該当します。自院ウェブサイトが原則として広告に当たらないのとは扱いが異なるので、注意が必要です。

❌ Before(違反例)

「今日も肩こりに悩む患者様が来院✨ 当院の骨盤矯正でスッキリ改善されました!『こんなに楽になるなんて』と喜びの声をいただきました😊 どこへ行っても治らなかった方、ぜひ一度ご相談ください!」

✅ After(修正例)

「本日は足関節捻挫の施術についてご紹介します。捻挫は、関節に外力が加わって靱帯などが損傷した状態です。当院では患部の状態を確認したうえで、固定法と後療法を組み合わせて施術を行います。受傷直後の対応が経過に関わるため、ひねった、ぶつけたという心当たりがあれば早めにご相談ください。」

SNSでは体験談の掲載が特にリスクが高い点に注意してください。「喜びの声」「○○さんの感想」といった投稿は、ガイドラインで明示的に禁止されている類型です。代わりに施術の流れや傷病の解説を投稿すると、専門性を示しながら規制を回避できます。

6-4. 院内POP・看板

❌ Before ✅ After
肩こり・腰痛おまかせください! 打撲・捻挫・挫傷の施術に対応
各種保険取扱 医療保険療養費支給申請ができます(条件あり)
年中無休 24時間対応 月〜土 9:00-20:00 / 年末年始休診
地域で選ばれてNo.1 2016年開業 地域に密着した接骨院です
○○式療法で根本改善 手技療法・運動療法・物理療法

6-5. チラシ・ポスティング

チラシは典型的な広告であり、ウェブサイトのような例外解釈の余地がありません。最も厳格に判断される媒体だと考えてください。

❌ Before(違反例)

「【肩こり・腰痛専門】どこへ行っても治らなかったあなたへ。当院の独自メソッドで根本改善!初回限定 通常6,000円→980円。地域口コミNo.1、経験20年のベテランが担当します。各種保険取扱・年中無休。」

✅ After(修正例)

「○○接骨院 — 骨折・脱臼・打撲・捻挫・挫傷の施術
スポーツ中や日常生活での急な負傷、交通事故後の打撲・捻挫にご相談ください。
柔道整復師2名在籍/手技療法・運動療法・物理療法
医療保険療養費の支給申請ができます(適用条件があります)
月〜土 9:00-20:00(年末年始休診)/予約優先/駐車場2台
○○市○○町1-2-3 TEL 000-000-0000」

チラシで特に注意すべきは価格表記です。「初回限定980円」のような表記は、通常価格と適用条件を併記しないと誤認誘引に該当しえます。また、キャンペーンを常時実施している場合、「初回限定」「今だけ」という表記自体が虚偽広告となる可能性があります。

❌ Before ✅ After ポイント
初回限定980円! 初回980円(通常6,000円/2026年9月30日まで) 通常価格と期限を明示
今だけキャンペーン ○月○日〜○月○日のご案内 期間を具体化
お試し価格 初回施術料 ○○円 誘引表現を事実表記に

6-6. LINE公式アカウントの配信文

LINEの一斉配信は、登録者に対する能動的な発信であるため広告に該当します。個別のトーク(1対1のやり取り)は広告に当たりませんが、配信は別扱いです。

❌ Before ✅ After
季節の変わり目は肩こりが悪化します。当院の骨盤矯正でスッキリ! 気温差が大きい時期は、体を動かす前の準備運動が特に大切です。捻挫や挫傷を負われた際はお早めにご相談ください。
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おかげさまで口コミ評価4.9! 今月の休診日をお知らせします

6-7. 求人広告

見落とされがちですが、求人広告に施術内容や実績を書くと、施術所の広告として規制対象になりえます。求職者向けの文章であっても、公開されている以上は不特定多数が閲覧します。

❌ Before ✅ After
地域No.1の実績を誇る当院で働きませんか 2016年開業の接骨院です
独自の○○式療法を学べます 手技療法・運動療法・物理療法を担当していただきます
肩こり・腰痛施術のスキルが身につきます 骨折・脱臼・打撲・捻挫・挫傷の施術を担当します
💡 院内POPは「一度作ったら数年張りっぱなし」になりがちで、最も更新漏れが起きやすい媒体です。ガイドライン改定のタイミングで一斉点検することをおすすめします。

7. 判断に迷ったときの3ステップ判定法

広告表現を判定する3ステップのフローチャート
図7: 3ステップ判定法。院内マニュアルに転記して運用できる。

リストにない表現に出会ったとき、自力で判定するための手順です。この3ステップを順に通せば、大半のケースは自己判断できます

ステップ1: 業務範囲の判定

まず「その表現は、骨折・脱臼・打撲・捻挫・挫傷に関係しているか」を確認します。

翻訳できるかどうかの判断は、「その症状は、いつ・どこで・どうやって起きたか説明できるか」で行います。説明できる負傷なら、対応する傷病名が存在する可能性が高いです。

ステップ2: 効果表現の判定

次に「その表現は、結果を約束しているか」を確認します。

判定の目安は、文末を見ることです。「〜します」「〜を行います」は行為、「〜なります」「〜が改善します」は結果です。

ステップ3: 比較・経歴の判定

最後に「その表現は、他と比べているか / 個人の経歴に触れているか」を確認します。

✅ 3ステップの覚え方

①その怪我は扱えるか ②結果を約束していないか ③誰かと比べていないか
この3つを順に確認するだけで、判定精度は大きく上がります。院内マニュアルに書いてスタッフに共有すると、投稿前チェックが機能します。

それでも迷う場合

グレーゾーンは必ず残ります。その場合の対応は2つです。

  1. 所轄保健所に相談する — 相談は無料で、事前確認しておけば後の指導リスクを大きく下げられます。自治体によっては相談フォームを用意しています
  2. 安全側に倒す — 判断がつかない表現は、削除しても集客への影響は限定的です。リスクとリターンが釣り合いません

自院の全媒体を定期点検する手順は、整骨院が罰金30万円を回避する院内チェックリスト10項目にまとめています。

8. よくある質問FAQ

広告規制についてよくある3つの誤解を示した図
図8: 広告規制について現場で多い3つの誤解。

Q1. 「肩こり」を消したら、患者さんに何の院か伝わらなくなりませんか?

この不安はよく聞きます。実務上の答えは「伝え方を変えれば伝わる」です。症状名で説明する代わりに、来院のきっかけとなる場面で説明する方法があります。「スポーツ中に足首をひねった」「重い荷物を持ち上げて腰に力が入った」「交通事故のあと、首や肩に違和感がある」といった書き方は、業務範囲内でありながら、患者さんが自分ごととして認識しやすい表現です。

Q2. すでに何年も「肩こり」と書いてきました。今から直しても手遅れでは?

手遅れということはありません。行政の運用は、まず所轄保健所からの行政指導が入り、修正期限が提示されるという段階を踏みます。過去の掲載を理由にいきなり罰金が科されることは、実務上ほとんどありません。むしろ指導が入る前に自主的に修正しておくことが、最も低コストな対応です。

Q3. 保険を使わない自費メニューでも、業務範囲を守る必要がありますか?

広告に関しては、はい。柔道整復師法第24条は施術所の広告全体を規制しており、保険/自費で扱いが変わるとは規定されていません。「自費だから何を書いてもいい」という整理は成り立ちません。実際に施術できるかどうかと、それを広告できるかどうかは別問題だと考えてください。

Q4. ホームページは広告に当たらないと聞きましたが、直す必要はありますか?

自院ウェブサイトは、利用者が能動的にアクセスするため認知性が認められず、原則として広告に該当しないと整理されています。ただし例外が多いのが実情です。検索広告やバナー広告のリンク先になっている場合、SNSからの誘導先になっている場合は広告に該当します。また、広告に該当しない場合でも、記載内容が実態と乖離していれば景品表示法など別の法令の問題が生じます。リスク管理としては、ホームページも同じ基準で整えておくのが安全です。

Q5. 「ぎっくり腰」と書きたいのですが、完全にNGですか?

単独ではリスクがありますが、「ぎっくり腰(急性腰部捻挫)」のように傷病名を併記すれば、業務範囲内であることが明確になります。同様に「寝違え(頸部捻挫)」「むちうち(頸椎捻挫)」も併記方式が使えます。日常語だけを掲げるのではなく、対応する傷病名をセットで書くのがポイントです。

Q6. 「骨盤矯正」は自費メニューとして人気があります。どう書き換えればいいですか?

「矯正」という語が効果保証を含むため、そのままでは使えません。実務上は「骨盤周辺への手技療法」「骨盤周辺の筋肉のバランスを整える手技療法」といった表現に置き換えます。行為の説明にとどめ、変化の約束をしないのが原則です。

Q7. スタッフがSNSに違反投稿をしたら、責任は誰にありますか?

広告責任は施術所の管理者、通常は院長が負います。スタッフが投稿した内容であっても、院長の監督責任が問われます。したがって、投稿前の承認フローを院内で決めておくことが重要です。本記事の言い換えリストを院内マニュアルに転記し、スタッフが参照できるようにしておくと運用しやすくなります。

Q8. 口コミへの返信でも、これらのルールは適用されますか?

はい、適用されます。Googleビジネスプロフィールの口コミ返信は、施術所からの公開された発信であるため広告として扱われます。患者さんが「肩こりが治りました」と書いた口コミに、「肩こりが良くなってよかったです」と返信すると、施術所側が業務範囲外の効果を認めた形になります。返信の具体的な書き方は、整骨院のGoogle口コミ返信 完全マニュアルで例文とともに解説しています。

Q9. 患者さんが書いた口コミに業務範囲外の症状名が入っています。削除してもらうべきですか?

患者さんが自発的に書いた口コミは、その方の感想であり、施術所の広告ではありません。したがって、口コミ本文の内容そのものが施術所の違反になるわけではありません。問題になるのは、①施術所が返信でそれを肯定した場合、②施術所が良い口コミだけを選別してホームページ等に転載した場合です。無理に削除依頼をする必要はなく、返信の書き方で対応するのが実務的です。

Q10. 「捻挫・打撲・挫傷」と書くだけでは、患者さんに刺さらない気がします

傷病名だけを並べると、確かに一般の方には伝わりにくくなります。実務では傷病名と日常語を併記する方法が有効です。「足関節捻挫(足首をひねった)」「挫傷(肉ばなれ)」「頸椎捻挫(いわゆるむちうち)」のように書けば、業務範囲を明示しながら理解しやすくなります。日常語を単独で使わず、必ず傷病名とセットにするのがポイントです。

Q11. 施術所名に「整体」が入っています。院名も変えるべきですか?

施術所の名称については、開設届に記載した名称が基本となります。柔道整復の施術所であるにもかかわらず、名称に「整体院」「カイロプラクティック」等を含めていると、利用者の誤認を招く点で指摘を受ける可能性があります。ただし院名の変更は届出手続きを伴うため、まずは所轄保健所に現状を相談し、指導があれば対応するという順序が現実的です。広告文中で「整体」という語を使うことは、名称とは別に避けるべきです。

Q12. この記事の100語をチェックするのに、どれくらい時間がかかりますか?

媒体数によりますが、GBP・ホームページ・Instagram・院内POPの4媒体を手作業で照合すると、おおむね1〜2時間が目安です。特に過去のSNS投稿は件数が多く、時間がかかります。実務的には、まずTier 1に相当する明確な違反語(治る/No.1/肩こり等)だけを検索機能で洗い出すと、30分程度で主要なリスクを潰せます。全件チェックはその後で構いません。

9. まとめ|業務範囲を軸にすれば表現は自然に決まる

本日中・今週中・今月中のアクションを整理した図
図9: 記事の内容を実務に落とし込むアクションを時間軸で整理。

本記事の内容を整理します。広告表現に迷う根本原因は、個別のNG語を暗記しようとすることにあります。語を覚えるのではなく、業務範囲という軸を持つことで、初めて見る表現でも自力で判定できるようになります。

本日中にできるアクション

  1. メニュー欄の点検:ホームページとGBPのメニュー名を読み返し、「症状名」で書かれているものを「施術行為名」に書き換える
  2. GBPビジネス説明文の修正:本記事6-1のAfter例をひな形にして、自院の説明文を書き直す
  3. 言い換えリストの保存:本記事の第5章をブックマークし、今後の投稿時に参照できるようにする

今週中にできるアクション

  1. 全媒体の症状名を洗い出す:GBP・HP・Instagram・院内POP・チラシを横断して、業務範囲外の症状名を一覧化する
  2. 院内マニュアル化:第5章の100語と第7章の3ステップ判定法を印刷し、スタッフが投稿前に確認できる場所に置く
  3. 過去投稿のレビュー:GBPとInstagramの直近6ヶ月の投稿を読み返し、体験談・効果断言を含むものを非表示または削除する

今月中に検討すべきこと

  1. グレーゾーンの保健所相談:自力で判定しきれない表現をリスト化し、所轄保健所にまとめて確認する
  2. 定期点検の仕組み化:月1回、全媒体を点検する日を決めてカレンダーに登録する
  3. 外部チェックの検討:自院の表現は慣れによって見落としやすいため、第三者視点での点検を四半期に1度取り入れる

広告規制は、集客を妨げるためのルールではありません。利用者が施術所を正しく選べるようにするための仕組みです。業務範囲を正確に伝えることは、結果として「この院は何をしてくれるのか」を明確にし、ミスマッチによる離患を減らします。規制対応と集患は、長期的には同じ方向を向いています。

100語のリストを、自動でチェックしませんか?

本記事のリストを手作業で照合すると、全媒体で1〜2時間かかります。
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