この記事を読むべき方
- いまのサイトを直して使うか、作り直すかで迷っている
- 制作会社からリニューアルを勧められているが、必要か判断できない
- 作り直したら検索順位が落ちると聞いて踏み切れない
- 何年で作り替えるのが普通なのかを知っておきたい
ホームページのリニューアルに、決まった周期はありません。5年経ったから作り替えるという考え方には根拠がなく、逆に10年前のサイトでも問題なく機能している例があります。
判断を分けるのは年数ではなく、構造です。直せば済む問題と、土台から作り直さないと解決しない問題は別物になります。
この記事では、7つの判断基準を示したうえで、いくつ当てはまったら踏み切るべきかまで整理します。リニューアルで失いやすいものと、その防ぎ方についても触れました。
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リニューアルと部分修正はどう違うのか

同じ「直す」でも、中身はまったく別の作業です。まずここを分けておきましょう。
| 区分 | 作業の中身 | 費用と期間の目安 |
|---|---|---|
| 部分修正 | 文章、写真、料金表の差し替え。ページの追加 | 数千円から数万円、数日 |
| 改修 | スマートフォン表示の調整、表示速度の改善、フォームの入れ替え | 数万円から十数万円、2週間前後 |
| リニューアル | 構造ごと作り直す。設計、デザイン、原稿、アドレス設計を含む | 25万円前後から、1ヶ月半から3ヶ月 |
費用の差は10倍近くあります。したがって、部分修正で解決する問題にリニューアルを当てるのは、単純に損です。逆に、構造が原因の問題を部分修正で追いかけると、いつまでも終わりません。
見分け方は単純です。その問題が、文章や写真を入れ替えるだけで消えるかどうかを考えてみてください。消えるなら部分修正、消えないなら構造の問題にあたります。料金表が古いのは前者、スマートフォンで崩れるのは後者です。この切り分けだけで、不要な見積もりを取らずに済むこともあるでしょう。
制作会社からリニューアルを提案されたときは、その問題が部分修正で解決しないのはなぜか、を聞いてみてください。理由を説明できる会社なら信頼できます。デザインが古いからという答えだけであれば、いったん保留して構いません。
判断基準1から4 構造にかかわるもの

この4つに当てはまる場合、部分修正では解決しません。土台の問題だからです。
| No | 基準 | なぜ構造の問題なのか |
|---|---|---|
| 1 | スマートフォンに対応していない | 画面幅に応じて組み替える仕組みがないため、部分的な調整では直らない |
| 2 | 自分で更新できない | 管理画面がなく、1文字の修正にも依頼が要る |
| 3 | ドメインやサーバーが業者名義 | そもそも手を入れられない。移管もできない |
| 4 | 制作会社と連絡が取れない | 更新の手段が絶たれている |
1番は、いまだに多く残っています。確認は簡単で、自分のスマートフォンで開き、拡大しないと読めないなら未対応です。閲覧の大半が携帯端末である以上、ここが未対応のまま他を直しても効果は限られるでしょう。画面の一部だけを直す対処も見かけますが、横幅に応じて組み替える仕組みが土台にないと、別の端末で新しい崩れが出てきます。
2番が効いてくるのは、公開したあとの運用です。管理画面がないと、臨時休業の告知ひとつ出すのにも依頼と待ち時間が発生します。結果として更新が止まり、情報が古いまま放置されがちです。逆に言えば、管理画面を用意するだけで運用の自由度は大きく変わるでしょう。
3番と4番は、技術ではなく権利と体制の問題です。名義が業者にあると、サイトを触ることも別の担当に引き継ぐこともできません。この状態は、作り直しというより脱出に近い判断になります。
名義が業者にある場合、リニューアル前にまず契約と名義の状態を確認してください。契約期間が残っていると、解約に費用が発生することがあります。新しいドメインで作り直す方法もありますが、それまでの検索での評価は引き継げません。
判断基準5から7 運用と成果にかかわるもの

残りの3つは、直ちに作り直す理由にはなりませんが、積み重なると判断を後押しします。
| No | 基準 | 見るポイント |
|---|---|---|
| 5 | 掲載情報が実態と合っていない | 受付時間、料金、施術者が古いまま。修正箇所が10ヶ所を超える |
| 6 | 広告規制に触れる表記が全体に散っている | 1ページ2ページではなく、構成そのものが効果の訴求で組まれている |
| 7 | 改善を続けても問い合わせが増えない | 無料でできる対策を終え、半年経っても数字が動かない |
6番は柔整に固有の基準です。2025年2月のガイドライン以前に作られたサイトには、効果を断定する表現を軸に構成されているものがあります。見出しから本文まで訴求の骨格がそこにある場合、表現を差し替えるだけでは中身が残りません。
7番については、順序に注意してください。フォームの送信テスト、地図サービスの整備、検索エンジンへの登録。この3つを終えていない段階で数字が動かないのは、サイトの構造ではなく手順の問題です。確認の手順は集客できない9つの原因と改善手順で扱っています。
表記が規制に触れていないかは、無料診断で確認できます。
いくつ当てはまったら踏み切るか

基準の数だけでは決められません。1番から4番は重みが違うためです。
| 状況 | 判断 |
|---|---|
| 1から4のどれか1つに当てはまる | リニューアルを検討する段階。部分修正では解決しない |
| 5から7のうち1つだけ | 部分修正か改修で足りる場合が多い |
| 5から7のうち2つ以上 | 改修の費用を積み上げるより、作り直しが安く済む可能性がある |
| どれにも当てはまらない | 見た目が古いだけなら、急ぐ理由はない |
判断を助ける考え方として、改修の見積もりを先に取ってみる方法があります。改修で30万円かかると分かれば、作り直しとほぼ同額です。その場合は、構造ごと新しくしたほうが後の運用が楽になるでしょう。
逆に改修が5万円で済むなら、それで1年運用してから考え直せば十分です。急いで決める必要はありません。
時期についても考えておくとよいところです。院名の変更、移転、スタッフの入れ替え。こうした予定があるのなら、それに合わせたほうが原稿と写真の作り直しが一度で済みます。予定がないのであれば、繁忙期を外して着手するくらいで構いません。
直せば済むもの、作り直すべきもの

迷いやすい項目を、一覧にしておきます。
| 症状 | 対処 |
|---|---|
| 写真が古い、施術者が変わった | 部分修正 |
| 料金や受付時間が実態と違う | 部分修正 |
| 「治ります」などの表記が数ヶ所ある | 部分修正 |
| 表示が重い、写真が大きすぎる | 改修 |
| 問い合わせフォームが動かない | 改修 |
| スマートフォンで崩れる箇所がある | 改修 |
| スマートフォンにまったく対応していない | リニューアル |
| 管理画面がなく自分で直せない | リニューアル |
| 名義が業者で手を入れられない | リニューアル(または移管) |
| 構成全体が効果の訴求で組まれている | リニューアル |
この表で上半分に当てはまるなら、数万円の範囲で片付きます。制作会社に依頼する場合も、リニューアルではなく修正として見積もりを依頼してください。伝え方を変えるだけで、提案の内容も金額も変わります。
判断に迷う症状があるなら、修正とリニューアルの両方で見積もりを取ってみてください。同じ症状でも、依頼の仕方によって提案される作業量が変わります。金額が3倍近く開くこともあるため、並べてから決めるほうが納得のいく選択になるはずです。
リニューアルで失いやすいもの

作り直しには、失うものもあります。先に知っておけば対策が打てるはずです。
| 失いやすいもの | 何が起きるか | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| 検索での評価 | ページのアドレスが変わると、それまでの評価が引き継がれない | アドレスを維持するか、転送を設定する |
| 過去の記事 | ブログを移さず新規開始にしてしまう | 移行対象を事前に決めておく |
| 外部からのリンク | 他サイトからのリンクが切れる | 転送で受け止める |
| 掲載していた情報 | 旧サイトにしかない文章や写真が消える | 公開停止の前に全ページを保存する |
| 地図サービスとの整合 | サイトの表記が変わり、地図側と食い違う | 公開後すぐに地図側も更新する |
最も影響が大きいのは検索での評価です。順位を取れていたページのアドレスが変わり、転送も設定されていなければ、そのページは検索結果から消えます。積み上げた分がそこで途切れるわけです。
地図サービスとの食い違いも見落とされがちです。サイト側の表記を整えたのに地図側が古いままだと、同じ院として認識されにくくなります。名称、住所、電話番号の3つは、公開したその日に地図側もそろえてください。
旧サイトの保存も忘れやすい作業でしょう。公開を止めてから「あの文章をもう一度見たい」と気づいても、手元に残っていなければ戻せません。公開停止の前に、全ページを印刷用の形式で保存しておくと安全です。
制作会社が旧サイトのデータを持っている場合でも、契約終了後に渡してもらえるとは限りません。自分の手元にも保存しておいてください。文章はテキストとして、写真は元のデータとして残しておけば、次に作り直すときの素材になります。
アドレスが変わるときにやること

ページのアドレスが変わる場合、次の手順を踏めば影響を抑えられます。
| 手順 | 作業 |
|---|---|
| 1 | 旧サイトの全ページのアドレスを書き出す |
| 2 | 新サイトのどのページに対応するかを決める |
| 3 | 対応表をもとに転送を設定する |
| 4 | 公開後、旧アドレスを開いて転送先に飛ぶか確認する |
| 5 | Google Search Consoleに新しいサイトマップを送信する |
| 6 | 名刺、診察券、地図サービス、各種掲載先のアドレスを更新する |
1番と2番は院側でも作れます。むしろ、どのページをどこに寄せるかは院の判断が必要な部分です。制作会社に丸投げすると、対応の粗い設定になることがあります。
3番の転送設定は、必ず依頼内容に含めてください。見積書に書かれていないまま進むと、公開後に気づいて追加費用になります。契約前の確認項目については制作会社の選び方で10項目を挙げています。
転送には一時的なものと恒久的なものがあります。移転が恒久的であることを検索エンジンに伝える種類を指定してもらってください。一時的な設定のままだと、旧アドレスの評価が新しいページに引き継がれない状態が続きます。設定後は、実際に旧アドレスを開いて転送先に飛ぶかどうかを確かめるところまでを、作業の範囲に入れておくと安心でしょう。
なお、ドメインを変えずにページ構成だけを変える場合でも、アドレスが変わるなら同じ作業が必要です。ドメインが同じだから大丈夫という理解は誤りになります。
よくある質問

Q1. 何年でリニューアルするのが普通ですか
決まった周期はありません。5年や3年といった数字が語られることはありますが、根拠のある基準ではなく、提案の都合で使われている面もあります。判断すべきは年数ではなく、スマートフォンに対応しているか、自分で更新できるか、名義が院にあるかという構造の3点です。
Q2. リニューアルすると検索順位は下がりますか
アドレスを維持するか、正しく転送を設定していれば、大きく落ちることは避けられます。一時的に変動することはありますが、数週間から数ヶ月で戻るのが一般的です。逆に、転送を設定せずアドレスを変えると、それまでの評価は引き継がれません。契約前に転送の有無を確認してください。
Q3. デザインが古いという理由だけで作り直すべきですか
急ぐ理由にはなりません。見た目の古さより、スマートフォンで読めるか、連絡手段があるか、情報が正確かのほうが結果に直結します。ただし、明らかに何年も更新されていない印象を与える場合、信頼の面で不利になることはあります。まずは写真と文章の差し替えで印象が変わるかを試してみてください。
Q4. 制作会社から5年経ったので作り直しましょうと言われました
年数そのものは判断材料になりません。部分修正で解決しない理由を説明してもらってください。スマートフォン未対応、管理画面がない、構成が規制に合わないといった具体的な理由があれば妥当です。理由が示されないのであれば、改修の見積もりも出してもらい、金額を比べてから決めれば足ります。
Q5. 旧サイトはいつ公開を止めればよいですか
新サイトの公開と転送の設定が済み、実際に動作を確認してからです。同時に切り替えると、転送の不備に気づいたときには旧サイトが見られなくなっています。可能であれば、新サイトを別の場所で確認できる状態にし、内容と動作を点検してから切り替えてください。
Q6. ドメインは変えないほうがよいですか
変えないほうが安全です。ドメインが同じなら、それまでの評価をそのまま引き継げます。院名の変更や移転で変えざるを得ない場合は、転送を設定したうえで、旧ドメインをしばらく維持してください。すぐに手放すと、転送そのものが機能しなくなります。
Q7. リニューアルの期間はどれくらいですか
5ページから10ページの規模で、1ヶ月半から3ヶ月が目安です。制作そのものより、原稿と写真の準備で時間がかかります。院側の作業が遅れると全体が止まるため、依頼する前に素材をある程度そろえておくと短縮できます。公開したい時期が決まっているなら、そこから逆算して動いてください。
Q8. 広告規制に合わせるだけなら作り直しは不要ですか
該当箇所が数ヶ所であれば、部分修正で足ります。問題になるのは、効果の訴求が構成の軸になっている場合です。見出しから導線まで、その前提で組まれているサイトは、表現を差し替えると中身が残りません。該当箇所の数を先に数えてみると、どちらに当たるか判断できるはずです。
まとめ

本日中にできること
- 自分のスマートフォンでサイトを開き、拡大せずに読めるか確かめる
- 管理画面にログインできるか、ドメインの名義が院かを確認する
今週中にできること
- 7つの基準に照らして、当てはまる番号を数える
- 該当する表記が何ヶ所あるかを数える
今月中にできること
- 改修とリニューアルの両方で見積もりを取り、金額を比べる
- 作り直す場合は、旧サイトの全ページを保存しておく
リニューアルの判断は、年数でもデザインでもありません。スマートフォンに対応しているか、自分で更新できるか、名義が院にあるか。この3つのどれかが欠けているなら、作り直す理由があります。
どれも満たしているのであれば、急ぐ必要はないでしょう。写真と文章を差し替え、料金の目安を足し、地図サービスを整える。そこまでやって数字が動かないときに、初めて作り直しを検討すれば十分です。
作り直すと決めた場合の手順は整骨院のホームページの作り方で、費用の内訳は整骨院のホームページ制作費用の相場で扱っています。
御院の表記を、条項に沿って確認しませんか
現在のホームページやGoogleビジネスプロフィールに該当する表記がないかを、無料で診断しています。該当箇所と、ガイドラインの条項番号、代替となる表記をまとめてお送りします。
診断のみのご利用で構いません。制作のご依頼をお勧めすることはありません。無料の広告ガイドライン診断はこちら。
